日進ムーンウォーカー

Alien to people, Behind people, Closed to people, Distant from people, Eliminate me Fujita

APMキャラクターエッセイ⑥「みみせんせい」

おい責任者呼んでこい!

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週刊文春

https://www.anpanman.jp/about/friends/57x47lgw6yv0xjxu.html

↑公式紹介

https://tgws.plus/anpandb/mimisensei

↑DB

 

有難き皆様の反響の薄さゆえ勝手に淡々と続けてこられた当シリーズも、とうとう一つのヤマ場にやって参りました。

というのは、今回満を持して、APMワールドを語る上で絶対に避けては通れない存在、畜生キッズたちについてメスを入れ、剥製にするからです。

そしてその畜生キッズたちを教育・統率するのが、このミミ女史です。

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百獣海賊団

(繰り返し仄めかしている通りでございますが、遊戯王とワンピースに明るくない人に手厳しいブログとなっていることについては、何卒ご容赦ください。)

余談があまりに長いので、全部スキップするボタンです。

 

とりあえずミミ先生情報を得ようと、1991年放送「みみせんせいとアンパンマン」を見てみた。

そして、盛大に裏切られた。この女史はきっとワールド随一の人格者なんだろうと、私はそう思っていたんだ!!

 

話の全体はこうである。まず女史が冒頭の画像のように食パンマンと仲睦まじくドライブするところをDQNちゃんに目撃される。このスキャンダル発覚に(スキャンダルではないが)、クリスチャンもビックリするぐらい激しく嫉妬するメンヘラちゃんは、その晩身を焼く嫉妬に一睡もできず、明朝、安眠しているばいきんまんを乱暴に叩き起こして、女史を苦しめてこいと悪魔の如き命令一下、ばいきんまんを半強制的に出撃させる。

一方の女史は、獣畜の群れを率いてピクニックに出かけていた(関係ないが、カバおの声がいつも個人的にツボなのだが、今回はガチで面白くてアンパンマンで初めて声出して笑った)。そこへ使命を帯びたばいきんまんが来襲し、ミミ先生を拉致する。北朝鮮

アンパンマン「なんてヒドいことをするんだ!」

いやマジでコレ。ちょっと、生きてるかわからんけど、ジョン南無に言ってやってくれ。あ、ジョンウンか。

当然例のごとくアンパンチで全てを解決しようとするチンパンジーアンパンマン。今のに特に意図はない)。すると、ミミ先生の拘束を強め「ミミ先生が痛い目見るぞ」とアンパンマンを脅す。下劣だ!

そこに、ワールド最高戦力SPMとCPMが登場する。非常事態宣言。しかし人質をとられているので何もできない三大将は、ばいきんUFOが起こした突風に煽られて湖に落下、戦闘不能に陥る。お前ら本当にそれでいいんか・・・?

確かにまだAPM放送開始3年目である。ばいきんメカのViciousなテクノロジーに順応できないのも仕方ない。

三人はポケモンセンターパン工場)で復活する。ちなみにここで初めて知ったのだが、カレーパンマンはカレーを経口補充してもらうことで復活するらしい。これまで見てきた感じ、彼は少々パン要素が薄い。実情から判断すれば、「カレーマン」のほうが的確では?

問題のシーンになる。UFOにばいきんまんとミミ先生の2人という奇異なシチュエーションであるが、ミミ先生は、「ばいきんまん君!!」「返事は大きくはっきりと!!」と尋常じゃないぐらい強圧的な態度に出、挙げ句「そこに立ってなさい!!」とあるだか知らん権威を振りかざし、ばいきんまんを当惑させる。ばいきんまんはこう漏らす。「やっぱオレ様先生は苦手なんだわ・・・」

前時代的な教育の現場を具現化したような醜悪な光景を目の当たりにする。学校教育が人々を社会に「馴致」させる全体主義の現場となっている、と指摘したのは何もアーレントフーコーだけではない。正直怒りがこみ上げた。あらゆる怒りの根源は不満である。失望の甚だしければ、怒りもひとしお!

ばいきんまんは、この化け物の圧に屈し、律儀にもUFOのへりに立つ。するとミミ先生は勝手に操縦桿をイジって、嬉々としてUFOの操縦を始めたのだ!

狂っている!畜生風情が調子に乗るな!汝自身を知れ!!

「え~い!w」急発進!へりに立っていたため振り落とされそうになるばいきんまんには一瞥も呉れず、一切顧みる素振りもなく、滅茶苦茶で危険な操縦を続行する!

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ばいきんはお前だ

エグいGravityを受け、さらに物理的なダメージをも負って倒れ込むばいきんまん

そこへミミ先生が一言。「案外弱虫なのね!」

停職案件だ!!とても尋常な教育者の発言ではない!!日本の教育現場で脈々と受け継がれる陋習・因習の本質を遺憾なく体現しているこの鬼畜を即刻罷免しろ!!(19歳 無職)

その後も運転を続ける魑魅先生。そこへしょくぱんまん号とばったり会うことを期待して脇見運転をするDQNが現れるが、操縦に関して全く素人の魑魅先生は回避することができず、両者は正面衝突する。

先ほどまとめて水没していたマヌケトリオが追いつく。「いたぞー!ばいきんまんだー!」するとばいきんまん、進行方向を軸に180°回転して上蓋を開放し魑魅先生を上空から落下させるという、急にめちゃめちゃ冷酷な報復に出る。

池のデカい蛙の頭上に落下する魑魅。ばいきんまんは蛙に、魑魅先生を握って締め上げるよう命令する。従う蛙。すると、やけに強気な魑魅先生が蛙に一喝!「立ってなさい!!」出た!そして従う蛙。自我はあるんか?

激昂したのは、嫉妬狂いのDQNちゃんである。「もーー!そんな先生の言いなりになるんじゃないわよーー!」驚くほど、正論である!しかし彼女を悲劇が襲う。

しょくぱんまん様が反論したのだ。「なんでそんな事言うんです?ミミ先生を困らせてはダメでしょう」対するDの一族「しょくぱんまん様・・・だって・・・だって私・・・(号泣し退散)」。メンヘラ殺油地獄である!憐れすぎて二の句が継げない。

これ以降はテンプレなので割愛。結構長くなってしまった。前回然りだが、1話まるまる話を追うと2000字弱になってしまう。

 

もう1話、もう1話だけ見てみた。見る気はなかったが、だってこれでは済まない。多分、このガチ畜生の名誉回復を心のどこかで願っている。

この10年後の放送「みみせんせいとクリームパンダ」である。

10年。前漢の後に出現した新王朝の寿命はわずか15年だった。10年で世相は十分変化する。期待。

 

ばいきんまんが「おにごっこ」と称してクリームパンダを追い回す。クリームパンダがあのゴン=フリークスのジャジャン拳みたいな技で反撃しようとしたとき、山まで写生をしに来ていたミミ先生が声を張り上げてかくのたまう。

やめなさい!!(天地鳴動)鬼ごっこなら私が相手になってあげるわ!!」

 え・・・?クッソシラケる。ばいきんまん困惑。そして「や~めた!」退散。

あっ・・・あえてシラケさせたのか!え、急に知将・・・。

その後、河口湖(仮)に到着。

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河口湖

写生に勤しむ二人。ところがこの後、二人のいる山梨県南都留郡富士河口湖町(仮)付近の天候が急変。 雷雨になる。

天候が回復し、2人はミミ女史持参のクッキーでスイーツブレイクをキメていたが、そこへばいきんまんが出現。イチャモンをつけて2人を追い回す。2人が逃げ込もうとした洞窟の入口を巨岩で塞ぐなどかなり手荒いマネをする。

そこへ頼もしすぎるアンパンマン!しかし、クリームパンダをかばってミミ先生がばいきんまんUFOから伸びるアームに拘束される。勇気を振り絞ったクリームパンダがアームに体当たりしてミミ先生を救出すると、いつも通りバイキンマンを許さないアンパンマンばいきんまん地平の彼方へ殴り飛ばし万事解決。

 

この話は、「ミミ先生を守る!」と意気込むが、なにせ半人前ゆえいいところを見せられず悔しがるクリームパンダと、彼(男だっけ?)をなだめ、そのあるがままを受け入れようとする包容力を備えたミミ先生との掛け合いを主軸においている。

別人?

まずストーリーがさっきの30%ぐらいの分量で済んでいる。マジでツッコミどころがなかった。というか、「子供向けメディアにおける教育者像の変遷」みたいなタイトルで論文書けるんと違います?コレ

 

本旨が大きくズレた。全く無計画に当ブログを書いてることが完全にバレた。そもそも本当は今回、前回テーマに挙げた映画から考えられたことを書くはずだった。とりあえず保留にしておく。

本論

問題は、大問題は「あのゾオン・ポリティコンたちは何者か?」に尽きる。

無政府共産主義的なAPMワールドの住人がいかにかの世界に市民権を得ているかを考える。そのときまず、思い切って「与えることによって」という選択肢を切らなければならない。多くの住人は己の得意分野とするモノ生産・サービス提供を全く厭わず、また多くそれによって認知される。その一方で、なんらの具体的なモノもサービスも提供しない住人もいる。その代表格が連中である。以前取り上げた妖精バックなんかもそうである。彼らは住人たちに物質的に一切利さない。しつこいが、実利は彼らにとって大して重要ではない。

では、思い切って次のような選択肢を採ってみる。すなわち「与えられることによって」という選択肢である。「与えられること」は「施しを受け入れること」であり、一種の承認である。承認されることによってではなく、承認することによって住人たり得る!新奇で酔狂なシステムではないだろうか。

このシステムの一つの成因として思われるのは、APMワールドがapologizeの世界というよりappreciateの世界であることではなかろうか。これはかなり肝心な点に思われる。

我々が何か無償で施しを受けたとき、つい「ありがとう」より「すみません」と言ってしまいはしないだろうか(この場合は「sorry」か)。これはAPM的な精神ではないと言える。極論を許すなら、「すみません」はエゴイスティックだ。負い目がある不快感から口をついて出ることが多いのではないか。当然相手をいたわって言うこともあろう。ただ「与えること」が当然の社会ではほとんど「すみません」の出番はないだろう。sorryの「憐れむ」的なニュアンスはおそらくAPM世界の連中にはなかなか伝わらないのではないか。

一方appreciateは「ap+preciate」で、「(モノを)貴重な、ありがたいものだと捉える」が字義通りの解釈である。これこそ、先に述べた「承認」のシステムの本質ではなかろうか。

ここでちょっと思った。彼らは与えられたものを受け取る人々である。APMワールドに宗教が持ち込まれたら、大変なことになるのでは?

それはともかく、上のように考えれば、かなり彼らの社会の在り方が自然に思われるのではないだろうか。